物価

ヴェネチアの物価

ヴェネチアは物価が高い町と言われますが、それはヴェネチアが島であると言う立地条件と不動産に由来します。

立地条件

全ての生活物資はイタリア本土から船で運ばれます。日常生活で欠かせない食料・飲料品から、事務用品、電化製品、家具などまで。また、船で運んだ後、スーパーやレストラン、お店に運ぶには大型のトラック船が着ける場所に品物を荷物降ろした後は、人が旧式にリヤカーで運ぶしかないわけです。観光客で賑わう人混みの中、細い路地を通り、いくつもの階段式太鼓橋をわたって運ぶ大変な作業です。

船の交通費、物を運ぶ人達の人件費がかかり、日常生活をしていても本土側よりも物価が高くなるのは仕方ありません。人が生活していたらどこでも必ずごみ処理もしなければなりません。ヴェネチアは年間で2千万人以上の観光客が訪問する世界最大の観光都市の一つです。

住民のごみ以外に観光客から発生するごみや道端に捨てられるごみは相当な量になります。こうしたゴミ処理費用は基本的に住民が支払っています。ヴェネチア市が一部の観光客から徴収している入都税からゴミ処理が行われているようではありますが。ごみ収集も全て人がリヤカーで行い、ごみ収集船に載せて本土側の処理場まで運びます。ごみ処理にも人件費や船の交通費がかさむわけです。こうした様々な理由により、基本的な生活費用がイタリア本土側より高くなるわけです。

不動産

ヴェネチアは不動産が高いです。1970年代以降、イタリア本土側に移り住む若者が絶えません。近年は若者の人口の減少が大幅に増加する一方で、中には民泊を商売として、本土側に移り住む若者が絶えません。家の賃貸や不動産以上に店舗の賃貸の高騰は目を見張るものがあります。この現象は15年位前から起きています。それ故ヴェネチア人が経営していたカフェや洋服や雑貨品などの個人店が閉鎖して、中国人経営のカフェや皮製品と偽物を売るお店が続々と増えました。