経済

イタリアの地方行政区分では20の州が存在し、各州が110の県に分かれます。そして各県にコムーネ(市町村)があります。ヴェネチアはヴェネト州、ヴェネチア県、ヴェネチア市になります。ヴェネチア市の領域はイタリア本土側にもあり、ヴェネチアの島をはじめ、その他のラグーナには約48の島々が存在します。

ヴェネチアの収入源は観光収入が中心となります。世界の観光都市と言われているだけあり、収入額は約1兆2000億円だそうです。イタリアの年間約4千万人の訪問客がおり、ヴェネチアは近年の多かった年で2千4百万人と言いますから、イタリアを訪問する半分以上の観光客がヴェネチアを訪れているわけです。ヴェネチアの観光産業は、ヴェネチアの島を中心とした歴史地区に限られず、アドリア海沿いにいくつもある海水浴地域の夏期の観光産業も重要な収入源になっています。太陽を求めて、北ヨーロッパから多くの海水浴を目的とした長期滞在型の観光客が大半を占めています。それ以外にも、本土側に16世紀から18世紀に建てられた貴族達の別荘が残ったブレンタ川付近なども見逃せない観光地域です。ヴェネチアの観光シーズンは4月の復活祭時期から「ヴェネチア映画祭」が開催されて世界中から俳優、監督、報道 陣で賑わう9月前半です。9月後半から11月まで、ヴェネチアのホテルやイベント会場で頻繁に会議が行われます。また、近年では3月から11月までクルー ズ船で世界中の観光客がヴェネチアを訪問します。毎2年ごとに行われる歴史的に有名な「ビエンナーレ」と言う現代美術展が夏から秋まで行われ、それが行われていない年には「建築ビエンナーレ」が行われます。

ヴェエネチアで観光客が落ち着くのは12月と1月です。とは言え、年末年始をヴェネチアで迎えようとする観光客がこの時期の身増えます。年によって時期は異なりますが、1月の終わりから3月中にかけて約10日間世界的に有名な「仮面のカーニバル」が行われます。週末などは人混みをかきわけて歩くのに苦労するような混雑ぶりです。と言うことで、ヴェネチアは1月と12月以外は常にイベントや観光シーズン客でにぎわっているわけです。

それ故、ヴェネチアの島、その他の島々の多くの住民が観光に携わって生活するのは当然のことなわけです。また、アドリア海沿いの夏期の観光業も非常に盛んで、季節労働でこの時期のみ他の地域から仕事にくる人も多いです。職業はホテル、レストランやカフェ、飲食業、ヴェネチアンガラスや仮面のお店の経営、観光客用アパート賃貸、旅行代理店などが中心です。ムラノ島では世界的に有名な様々なガラス製品が製造され、海外への輸出業も盛んです。また本土側のマルゲーラ地区はイタリアでも大きな工業地帯の 一つで石油製品や製鉄などの工業も盛んです。

このように過去の遺産と地理にに恵まれたヴェネチアの島を中心にしたこの地域は、イタリアの他の都市に比べて経済的に安定した豊かな地域になっているわけです。