ヴェネト州のワイナリー巡り

<ヴェネト州のワイナリー巡り>

新鮮ですっきり、しっかりした味わいの人気辛口白ワイン「ソアヴェ」

フルボディで、フルーティーな高級赤ワイン「アマローネ」

イタリア最大のガルダ湖に広がる丘陵地帯のまろやかな赤ワイン「バルドリーノ」

 

<ソアヴェDOC>

ソアヴェの産地は、標高約100から350mで、イタリア最大の湖ガルダ湖の東に位置しており、地中海性の穏やかな気候で、ガルダ湖からの霧や空気のおかげで天候を和らげています。
地域的はヴェネト州の中でも古い歴史を持つソアヴェ村を中心に、13の村で醸造されています。ぶどう畑はソアーヴェ村とモンテフォルテ・ダルポーネの間の地域にあります。
ソアーヴェは丘の裾の地域にあり、ぶどう畑から中世の教会や建物、お城など、この地域ならではの美しい景観を楽しむことができます。
この地域は、古代ローマ時代から既に存在し、その品質の良いワインとして評判が高く、古代ローマ崩壊後、ゲルマン民族大移動(4世紀〜)時代に、侵入したランコバルト族が「スヴェーヴィ」と
呼び、今日「ソアーヴェ」となった歴史深いワインです。「ソアーヴェ」は、戦後アメリカに輸出され、イタリアを代表する白ワインとして、世界に知られるようになったワインですが、イタリア国内でも
人気のある白ワインで、生産量も多く、キャンティに次ぐワインとも言われています。

 

ソアーヴェ Soave DOC

ぶどう品種は、ガルガネガ種(最低70%)とガルガネガの理想的な組み合わせとされる土着品種レッビアーノ・ディ・ソアーヴェ種(最高30%)を主に、トレッビアーノ・トスカーノとピノ・ビアンコ、シャルドネの3品種は単独か複数で10%まで使用可能で、使用比率を制限して個性のあるワインにしています。最低アルコール度数が10.5%と規定されています。アーモンドやチェリーの香りを含み、新鮮ですっきりして、しかも厚みのあるしっかりした味わいの辛口白ワインです。

ソアーヴェ・スペリオーレSoave Superiore DOCG

ソアーヴェ DOC と同じ条件で造られ、ソアーヴェ・スペリオーレは、アルコール度数11.5度以上で、最低4ヶ月オーク樽の熟成が、更にリゼルヴァは12.5%以上が義務付けられています。

レチョート・ソアーヴェRecioto di Soave DOCG

ソアーヴェ同様に、ガルガネガ種主体で造る甘口の白ワインです。完熟した葡萄を風通しのいい部屋でクリスマス頃まで乾燥させて糖度を上げて、翌年の1月頃ワインに仕込まれ、10ヶ月以上の熟成が義務づけられています。濃密な果実香を含む黄金色のワインで、デリケートな甘さをと滑らかなコクを持つ。このワインの起源は古く、ランコバルト王国(AC568~794)時代に遡るそうです。

 

 

<アマローネ Amarone DOCG>

ヴェネチア州都のヴェネト州北西に位置するヴェローナ近郊にあるヴァルポリチェッラのは、ヴェローナの北方にあるワイン生産地で、イタリア最大の淡水湖ガルダ湖のほとりに位置して、渓谷に沿った南西向きの急斜面にぶどう畑が広がっています。土壌は石灰質や砂岩質で、春先の雪解けや秋口の大雨の時期には、豊富な水量に恵まれています。年中通して温暖ですが、湖の近くにあるため、この地域にしては昼夜の寒暖差が激しく、こうしたワイン醸造に適した環境のもと、ワインの土着のブドウ品種:コルヴィーナ種、コルヴィノーネ種、ネグラーラ種、モリナーラ種、ロンディネッラ種などが栽培されています。古くからの特定栽培地域で「クラッシコ」を名乗ることのできるフマーネ、マラーノ、ネグラール、サンピエトロ・イン・カリアーノ、サンタンブロジョオ・ディ・ヴァルポリチェッラの中心地にあるワイナリーを訪問して、試飲して頂きます。

その中でも、アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラは、DOCG (統制保証付原産地呼称) ワインで、ヴェネト州で重要なワインのひとつです。「陰干し製法」と呼ばれる伝統的なテクニックで、
収穫されたブドウはすのこ状の板に広げられて、大部分の水分が蒸発するまで陰干しされます。この製法を用いたワインはイタリア全土で、他にも数多くありますが、そのほとんどは甘口ワインなのに対して、アマローネワインは辛口で、濃厚さ、まろやかさが特徴です。

 

ヴァルポリチェッラのワインの種類と特徴

訪問するはヴァルポリチェッラの代表的な歴史ある生産者であり、16世紀頃からこの地でワインを製造してきて、熟成に用いるオーク樽をヴェネト州で初めて採用したことでも知られています。

・ヴァルポリチェッラ・ クラッシコ Valpolicella Classico DOC
ミディアムボディータイプのワインで、アロマはプラムやプルーンなどの黒系果実に混じり、ヴァルポリチェッラ独特のアーモンドなどを思わせる果実の豊かな味わいを楽しめます。古くからワインをつくっている特定地域のワインのみが クラッシコ を名乗ることができます。
・ヴァルポリチェッラ・ リパッソValpolicella Ripasso DOC
伝統的な製法として「リパッソ」という方法があります。イタリア語で「復習」と言う意味があり、発酵が 終了して、アマローネ製造で、搾りかすの残った樽に普通のワインをもう一度注ぎ、2〜3週間熟成させる製法です。お茶で言えば、二番煎じになりますが、手間がかからない割に、コクのある風味のよいワインに仕上がります。
・アマローネ・デラ・ヴァルポリチェッラ Amaroen della Valpolicella DOCG
ヴァルポリチェッラの伝統的な製法によって、生産される高級なワインがアマローネです。ローマ時代から醸造されていた歴史深い甘口ワイン「レチョート」があります。数ヶ月陰干ししたブドウは糖度が高く、そのブドウで醸造されたのが甘口ワイン「レチョート」です。当時「レチョート」の樽から、ある日偶然に発酵した苦い「レチョート」が発見されました。理由は、「レチョート」が発酵を続けて、糖分が完全にアルコール化してして辛口になってしまいました。つまり、「アマローネ」は「レチョート」醸造段階の偶然の失敗で誕生したワインでした。実際、イタリア語でアマーロ(amaro)は「苦い」と言う意味があります。「レチョート」が甘口ワインなのに対して、「アマローネ」は甘くない、苦いと言う意味で名付けられた、失敗の経験を基に造られたワインでした。
陰干し(アパッシメント)で、ぶどうを数ヶ月間陰干しする独特な製法によってつくられ為、長い間陰干ししたぶどうは糖度が高くなり、濃厚な味わいになるのが特徴です。最高の房のみを厳選して収穫した後、ブドウ陰干し(アパッシメント)を行う行程が大変大切です。4ヶ月〜6ヶ月間の陰干し(アパッシメント)を終えた後、皮ごと発酵が始まって糖分がアルコール化して、糖分が減ってできたのが「アマローネ」で、糖分が増してできたのが「レチョート」です。「アマローネ」の熟成期間は9月収穫後、翌年の1月1日から規定2年熟成ですが、中には20年熟成したものもあります。深い味わいで、後味が豊かで、開栓後徐々にまろやかになっていくのも特徴です。
・レチョート ・デラ・ヴァルポリチェッラ Recioto della Valpolicella DOCG
ローマ時代から醸造されていた歴史深い甘口ワインで、ヴァルポリチェッラの丘で日差しにたっぷり当たったブドウを3ヶ月の陰干し(アパッシメント)したブドウは糖度が高くなります。
「レチョート」とは、ブドウの房の上部の部分の日差しによく当たる部分をさし、この糖分の多い部分から造ったワインが「レチョート」と名付けられるようになった、もしくは、「耳たぶRecioto (ヴェローナ方言)」の固さに陰干しするなどの意味から名づけられたとも言われています。その後、貴腐菌「ボトリティス・チネリア菌」がつくことで、甘味が凝縮して、香り、複雑味が増していきます。

 

 

<バルドリーノBardolino DOC>

バルドリーノの産地は、イタリア最大の湖ガルダ湖の東岸標高150m付近に広がるなだらかな丘陵地帯にぶどう畑が広がっています。バルドリーノを中心に6つ村があり、湖に近いので、気候は穏やかでまろやかなワインにできあがります。土壌は氷堆石や石灰岩質で、小石を含む。気候は年中通して比較的温暖で、雨量は多くありません。

バルドリーノBardolino DOC

ぶどう品種は、土着品種4種コルヴィーナ、ロンディネーラ、モリナーラ、ネグラーナ種で造られます。ワインは、基本的にはルビー色ですが、熟成に従ってガーネット色帯びてきます。繊細な果実香を含んで、赤とロゼワイン(バルドリーノ・キアレット)、そして発砲性のスプマンテもあります。

バルドリーノ・クラッシコBardolino Classico DOC

ミドルボディのバルドリーノ・クラシコもは、比較的上品で、スパイシーな風味が特徴です。チェリー系のフレッシュな中に、アーモンドなどバルドリーノ特有の個性のあり香りで、タンニンが少なく、軽くて飲みやすいワインです。ヴァルポリチェッラの濃厚な味わいのアマローネやリパッソ、スペリオーレなどのワインに比べると、エレガントで、穏やか、まろやかな風味が特徴です。

バルドリーノ・スペリオーレ Bardolino Superiore

バルドリーノDOCと同じ条件で造られ収穫量はより少なく、アルコール度数12度以上で、12ヶ月の熟成が義務づけられています。